家を建てる人が減少し、職人さんの数が減れば
住宅の単価は高くなるはずですが、過去と比べ
安くなっているのはどういうことですか?
(福岡県・住宅営業)
はっきり言って、住宅の価格は
安くなっていません。
今の時代、住宅が売れないからローコストビルダーが低価格路線
を前面に出しているので、エンドユーザーは安くなったという
錯覚に陥っているのでしょう。
チラシや広告宣伝で、いかにも安くなったような価格を提示して
いますが、それらに惑わされてはいけません。牛丼の牛肉の量が
減って、味噌汁の具を減らして価格を下げてキャンペーンを張る
のと同じことです。原油が低価格にも関わらず、物価は上昇して
います。建築費も同じです。やがて東京オリンピックの関係で、
職人不足となり、職人の賃金がアップします。
それが証拠に、国土交通省が公表している建築資材と職人の人件費
が大きく関わってくる「建築工事デフレーター」を見ると住宅の
価格は明らかに上昇しています。住宅会社の営業マンや、工務店の
社長は誰一人「安くなっている」とは言わないはずです。